月別: 2018年7月

着物は日本の正式な民族衣装とは言えない!?

着物とは何ですか?

そういった質問を投げかけると、ほとんどの日本人がこう答えるのではないでしょうか。

「日本の民族衣装です。」

この答えは人によっては「不正解」と考える人もいます。
着物が民族衣装ではないと言ったら、他に一体何があるんですか、と怒る人もいるかもしれません。

着物が民族衣装ではない、という意見がある理由は、着物の歴史を見ていくとわかります。

着物が誕生したのは、遣唐使が廃止された平安時代。
その頃は唐衣裳装束など、いわゆる十二単が正装でした。
こちらが正式な民族衣装のおおもとになります。

十二単はその名の通り、何枚もの衣装を重ねて着るもので、その重さは15~20㎏近くあると言われます。
毎日のように色の合わせ方などを季節に合わせて決めたり、着付けにはたくさんの女中が付いたりと、着るだけでも一大イベントでした。

その十二単の下着として、身に着けたものが「小袖」と呼ばれるものです。
この小袖こそが現在私たちが着ている着物の原型となります。
少し乱暴に言うと、私たちは下着の発展型を着て、晴れの舞台へ出て行ったりしている訳です。

鎌倉時代には着物が簡素化され、小袖のみの姿で過ごすことが多くなりました。
十二単には広袖という、下の方を縫い合わせない袖口の大きく開いた袖を使っていたのに対し、袖口を縫い合わせてあるものは全て小袖です。

同時に、庶民が着るようになった簡素な筒袖を小袖と呼ぶこともあるそうです。
いずれにせよ、着物は晴れのものから発展していったのではなく、下着や庶民の普段着から徐々に進化し、さまざまな装飾方法などを開発して、地味に地味に発展してきたのです。

世界には着物ほど手間のかかる、労力を要する民族衣装はあまりないと思います。
十二単が現代に残らなかった代わりに、下着としての小袖が独立して、素材や模様、装飾などを施すことで、改めて十二単のような華やかさを手に入れたのは、日本人の美意識の頂点が昔と変わらないことを証明しているかのようです。

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